卓球の打ち方を上達させるには、正しい構え方から始めることが最短ルートです。構えが崩れているとどのショットも安定しません。この記事では、基本の構え方・主要な打ち方の種類・サーブとレシーブのコツまで、初心者が今日から実践できる内容をまとめて解説します。
卓球の基本の構え方

構え方はすべての打ち方の土台です。構えが正しければ、どの方向にきたボールにも素早く対応できます。逆に構えが崩れていると、フォームの良いショットを打つことができません。
卓球の基本構えについては、日本卓球ガイドの基本技術解説でも詳しく紹介されています。
足の位置と重心
肩幅より広めに足を開き、ひざを軽く曲げる
安定した構えの基本は「足幅」と「重心の低さ」の2点です。この2つが整っていれば、どの方向への一歩目も素早く踏み出せます。
- 足幅:肩幅より少し広めに開く。狭すぎると横への動き出しが遅くなる
- 足の向き:つま先をやや外側に向ける(ガニ股気味)と重心が安定する
- ひざの角度:軽く曲げて(約120〜130度)重心を落とす。伸ばしたままでは反応が遅れる
- 体重のかけ方:かかとを少し浮かせてつま先側に重心を乗せる。かかと重心では動き出しが遅くなる
- 足の前後:利き手側の足をわずかに後ろに引くと、フォアハンドの打球がしやすくなる
前傾姿勢とリラックス
肩や肘の力を抜き、ラケットは胸の前に構える
構え方で最も失敗しやすいのが「力みすぎること」です。肩や肘に力が入った状態ではスムーズなスイングができません。
- 姿勢:上体をやや前傾させる。背筋を完全に伸ばすのではなく、自然なお辞儀の角度(約10〜15度)が目安
- 肩・肘:力を抜いてリラックスした状態を保つ。鏡で確認すると肩が上がっていることに気づくケースが多い
- ラケットの位置:胸の前・へその少し上あたりで構える。低すぎると反応が遅れる
- ラケット面の角度:地面に対してほぼ垂直かやや前に傾けた状態が基本
ポイント:「深呼吸してから構える」習慣をつけると、肩の力が自然に抜けます。試合でも同じルーティンを持つことで、緊張した場面でもリラックスした構えが作れます。
打球後の構え直し
次の返球に素早く対応できるよう元の構えに戻る
打球後に構えを戻すことは、初心者が最も見落としやすいポイントです。ショットを打った直後に基本の構えに戻る「リセット動作」が、連続した返球を安定させる重要な習慣です。
- フォアハンドを打った後は体が開いた状態になる。素早く正面に向き直して構え直す
- 打球後に次のボールの方向を予測しながら構え直す
- ラリー練習のときから「打ったら戻る」をセットで意識する
- 構え直しが遅い場合は、返球されたボールへの反応が0.5秒以上遅れることになる
卓球の打ち方の種類
卓球には多くの打ち方がありますが、初心者はまず4種類の基本打法を習得することが優先です。この4つが安定すれば、試合での対応力が大きく向上します。
フォアハンド
腰を回転させ、全身を使って打つ
フォアハンドは卓球の最も基本的な打ち方であり、攻撃の起点となる主要ショットです。腕だけで打つのではなく、腰の回転を使って全身で打つことが威力と安定性のカギになります。
フォアハンドの打ち方手順
手順1 バックスイング(引き)
ボールが来たら利き手側の腰を後ろに回しながら、ラケットを体の右側(右利きの場合)に引きます。肘は体から離しすぎず、約90度に曲げた状態を維持します。
手順2 インパクト(当たり)
ボールがバウンドして頂点付近に来たタイミングで打球します。腰を前方向に回転させながら、肘から先をスナップするように前に振り出します。ラケット面はやや前向きで、ボールの後ろ側を捉えます。
手順3 フォロースルー(振り抜き)
打球後もラケットを止めず、肩の前方まで振り抜きます。途中でスイングを止めると打球に力が伝わりません。
手打ちにならずラケット面を安定させる
初心者に最も多いフォアハンドの失敗は「手打ち」です。腕だけでボールを打つと、力が伝わらないだけでなく、ラケット面が安定せずコントロールが乱れます。
- 確認方法:打球のたびに腰が正面を向いているかチェックする。腰が回っていなければ手打ちになっている
- 修正方法:まずゆっくりしたペースで腰の回転を意識した素振りを繰り返す
- ラケット面の安定:グリップの握り方を途中で変えないことが基本。グリップがゆるむとラケット面がぶれる
フォアハンドの詳しい打ち方については、METTCのフォアハンドストローク習得ガイドでも確認できます。
バックハンド
バックハンドとは、ラケットを持つ手の甲側を前に向けて打つショットです。体の左側(右利きの場合)に来たボールを返球するときに使います。
- 基本フォーム:肘を体の前に出し、肘を支点にラケットを前方に押し出すように打つ
- スイング方向:前方から斜め上方向に振り抜く。フォアハンドと比べてスイング幅はコンパクト
- 腰の使い方:フォアハンドほど大きく使わないが、体を正面に向けながら打球することで安定する
- 初心者の失敗パターン:肘が体に近すぎて窮屈なスイングになる。肘を前に出すことを意識する
ツッツキ
ツッツキとは、ラケット面を斜め下に向けて、ボールの下側を薄くこすって打つ下回転の台上技術です。相手の下回転サーブに対してつなぎのレシーブとして頻繁に使います。
- ラケット面の角度:地面に対して30〜45度程度開く(前に傾ける)
- スイング方向:前から後ろ下方向に押し込むように打つ
- 使用場面:相手の下回転サーブへのレシーブ・台上でのつなぎ返球
- 注意点:ラケットを立てすぎるとネットミス。開きすぎるとオーバーミスになる
ブロック
ブロックとは、相手のドライブやスマッシュに対してラケットを壁のように当てて返球する守備技術です。
- 基本の考え方:スイングは最小限。相手の回転と速度を利用して返球する
- ラケット面:やや立てた状態(垂直より少し前に傾ける)で、ボールの正面を捉える
- 位置:台から離れすぎず、バウンド直後を狙うと安定しやすい
- 初心者の失敗パターン:スイングを大きく取りすぎてタイミングが合わなくなる。コンパクトに当てるだけを意識する
| 打ち方 | 主な用途 | 難易度 | 初心者優先度 |
|---|---|---|---|
| フォアハンド | 攻撃・ラリーのつなぎ | 低〜中 | 最優先 |
| バックハンド | バック側への返球 | 低〜中 | 優先 |
| ツッツキ | 下回転への対応・つなぎ | 低 | 優先 |
| ブロック | 相手強打への守備 | 低 | 中程度 |
サーブやレシーブの打ち方のコツ
サーブとレシーブは試合の流れを決める重要な場面です。どちらも「力み」と「判断の遅さ」がミスの主な原因になります。3つのコツを意識することで安定度が大きく変わります。
サーブとレシーブの技術については、Rallysのスイング・打ち方解説も参考にしてください。
ボールの軌道と回転を意識
卓球のボールには強い回転がかかっています。「どんな回転がかかっているか」を判断してからラケット面の角度を決めることが、安定したレシーブの基本です。
- 下回転への対応:ラケット面を前方に開いて(斜め上方向に向けて)ボールを持ち上げるように打つ。立てたままでは必ずネットする
- 上回転への対応:ラケット面をやや立てて(前に傾けて)ブロックか引っ張るように打つ。開きすぎると浮き上がる
- ナックル(無回転)への対応:回転がないため、こすり打ちをすると飛びすぎる。しっかり当てるブロック的な打ち方が安定する
- 回転の見極め方:相手のラケットのスイング方向(横・縦・斜め)を目で追う習慣をつける
相手の動きに合わせて構えを変える
レシーブでは相手のサーブの動作を見て、返球前に判断の準備をします。「ボールが来てから考える」では遅い。サーブモーション中から読み始めることが実力差を埋めるカギです。
- 相手のラケット面の向きとスイングの方向から回転の種類を予測する
- ボールの飛んでくる高さ・速さ・バウンド後の変化で回転を確認する
- 読めなかった場合は中間的な角度(垂直に近い面)で確実に返すことを優先する
- コースの読みよりも「確実に台に入れること」を最優先にする段階から始める
力まずリラックスして打つ
サーブもレシーブも、力みがミスの最大の原因です。特に試合の大事な場面ほど体に力が入ってしまいます。
- グリップは強く握りすぎない。ラケットを軽く保持している感覚が適切
- 肩が上がっていると感じたら、一度大きく息を吐いて肩を落とす
- 「速く強く打つ」より「狙ったコースに入れる」を優先する。力は精度が上がってから加える
- サーブ前のルーティン(同じ動作を繰り返す)を決めると、緊張した場面でもリラックスしやすくなる
卓球の基本技術や練習方法についての情報はizawa130.netでも発信しています。ぜひあわせてご覧ください。
打ち方を使い分けて試合を有利に

複数の打ち方を習得したら、次は「どの場面でどの打ち方を使うか」の判断力を鍛えることが上達の次のステップになります。
打ち方の使い分けについては、アルペングループの卓球技術活用ガイドも参考にしてください。
ラリーでの多様な打ち方の活用
実際の試合では、同じ打ち方だけで返球し続けると相手に読まれてしまいます。複数の打ち方を組み合わせることで、相手の対応を難しくできます。
- フォアハンドとツッツキの使い分け:浮いたボールにはフォアで攻撃・低い下回転のボールにはツッツキでつなぐ
- スピードと回転の緩急:速い返球の後に遅いドロップ系のショットを入れることで相手のリズムを崩す
- コースの打ち分け:フォア側とバック側を交互に狙うことで相手のフットワークを消耗させる
基本構えと打ち方の習得が重要
どれだけ高度な打ち方を学んでも、基本の構えと4種類の基本打法が安定していなければ試合では機能しません。応用技術の前に、基礎の再確認が重要です。
- 自分のラリーを動画で撮影して、構えの崩れや手打ちになっていないかを確認する
- ラリー練習では「打ったら構えに戻る」をセットで意識する
- 同じ打ち方を100球連続で安定して打てるようになってから次の打ち方に進む
まとめ:卓球打ち方の基本を身につける
構え方・打ち方・サーブ・レシーブのポイント復習
この記事でお伝えした卓球の打ち方の要点を整理します。
- 基本の構え:肩幅より広めに足を開き・ひざを軽く曲げ・上体をやや前傾・ラケットは胸の前・力みを抜く
- 打球後のリセット:ショットを打ったら素早く元の構えに戻る
- 4種類の基本打法:フォアハンド・バックハンド・ツッツキ・ブロックを順番に習得する
- フォアハンドのカギ:腰の回転を使う・手打ちにならない・ラケット面を安定させる
- サーブ・レシーブのコツ:回転を見極める・相手の動きを先読みする・力まない
練習を重ねてラリーで対応力を高める
卓球の上達は「正しいフォームの反復練習」の積み重ねによって実現します。最初は遅くても構いません。正確なフォームで100球打てるようになることを目標にして、そこから速度と回転量を加えていくのが最短ルートです。
まず基本の構えとフォアハンドを固め、次にバックハンドとツッツキを加える順番で習得していきましょう。基礎が安定したラリーを持つ選手ほど、試合での対応力が高くなります。

